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ネットショップ・ECサイトで収益を得た場合、税理士の助けが必要になることがあります。副業など、小規模ショップの場合も同様です。依頼する際は、できるだけ「ネットショップの事情に詳しい税理士」にお願いしたいところ。ネットショップが得意な税理士の探し方と、依頼するメリット、費用相場などを解説します。
ネットショップ・ECサイトに税理士は必要?4つの判断材料
副業でネットショップを運営している場合など、「小規模」でも税理士は必要なのでしょうか。どのような場合に必要性が高いのか、判断材料となる要素を4つ紹介します。
個人か法人か
法人のネットショップの場合、個人ショップよりも税理士の必要性が高いといえます。
法人ショップは、個人ショップよりも必要な手続きが多く、自分で事務処理をする難易度が高いためです。
ただし個人ショップでも「従業員がいる場合」や「売り上げが大きい場合」などは、法人ショップと同じように税理士がいないと大変になることがあります。
個人ショップが「法人化」する際にも、税理士のサポートがあるとスムーズです。
年間の「取引回数」は多いか
取引回数が多いネットショップの場合、帳簿につける項目が膨大になるため、税理士の必要性が高くなります。
毎月多くの商品が売れる場合や、複数ショップを運営している場合などです。
取引回数が多いと、ミスや知識不足などで帳簿付けを間違えるリスクも高くなります。
帳簿のミスは、申告する税金の違いになることがあるため要注意です。万が一税金を少なく申告してしまった場合、「税務調査」の際に指摘をうけて追徴課税になるリスクがあります。
税理士に依頼することで、手間を省きつつ、「正確な申告」にもつながるのです。
年間の「売上」が1,000万円を超えたことがあるか
1年間の「課税売上高」が1,000万円を超えると、その2年後(2期後)からは「消費税の確定申告」が必要になります。
(参考:売上高が1,000万円を超える場合(消費税について)|国税庁)
消費税の確定申告は、1年間の消費税の集計などが必要で、初心者には少し難しい部分のある手続きです。
利益ではなく「売上」が基準なので、年間1,000万円というのは意外と少ないでしょう。扱う商品によってはすぐに到達してしまいます。
「売上が大きくなると税理士の必要性が高まる」と覚えておきましょう。
海外との取引があるか
ネットショップで海外への販売や輸入など「海外との取引」をしている場合、さらに確定申告の手続きが複雑になります。
輸出の場合は「消費税の還付」をすることで、海外に販売する商品の仕入れにかかった消費税が戻ってきますが、そのためには前述の「消費税の確定申告」が必要です。
輸入の場合は商品を仕入れる際に「関税」を支払いますが、その帳簿付け作業も増えます。
税理士にお願いすることで、輸出入の取引があっても、申告の手間を削減できるわけです。
融資の予定があるか
ネットショップの運転資金を確保するために「融資」を受ける予定があるなら、税理士のサポートが役立ちます。
税理士は「融資サポート」の相談も受け付けていることが多くあります。税理士を通すことで、金融機関から有利な条件で融資を受けられる可能性が高くなるのです。
税理士は利用できる「給付金」や「助成金」などの知識が豊富で、効率的な資金調達をサポートしてくれることも多くあります。
税理士に依頼するメリットは?ネットショップ・ECサイトの場合
税理士に依頼するとどのようなメリットがあるのか、特にネットショップ・ECサイトの場合に絞って、3つのポイントを解説します。
事務作業の手間を省ける
税理士に依頼することで、確定申告や日々の帳簿付け作業など「事務作業」の手間を削減できます。
特にネットショップは、業種的に事務作業が膨大になりやすいため、この点は大きなメリットです。
ネットショップでは商品が1回売れるだけでも、その「仕入れ費用・送料・売上金額・手数料」などの帳簿付けが必要になります。毎月10件売れるだけでも、1年にすると膨大な作業です。
税理士に依頼することで事務作業の手間を削減でき、本来の仕事に集中できます。
税務調査の対策になる
税理士は「税務調査」が来たときに立ち会ってもらえる心強い存在です。
税務調査は突然来るものです。初めての税務調査だと、うまく対応できず、思わぬ失敗につながることがあります。
税務調査では聞かれたことに「的確に答える」ことが必要です。うまく答えられない場合、正しい会計処理をしているのに「不正」とされてしまうこともあり得ます。
前述のとおりネットショップは「会計処理をする項目が多い」ため、どこかを指摘されるリスクが高いといえるでしょう。
突然の税務調査が来たときに、自分の代わりに的確に対応してくれる税理士がいれば、心強いわけです。
節税の方法が分かる
税理士は「節税」のアドバイスもしてくれます。
例えば節税のためには、「経費にできる項目」を把握していることが重要ですが、初心者にとってはよく分からない部分でしょう。実店舗を持たないネットショップでも、経費にできることは多くあります。
経費以外にも、いろいろと工夫することで合法的に少なくできるのが税金です。税理士に相談することで、節税のノウハウが身につきます。
売上が増えると、税金は大きい支出です。売上がそれほどないとしても、ちょっとした工夫をしないだけで損をすることがあります。
税理士に依頼するには費用もかかりますが、「お金の流れ」という点で得になる面もあるのです。
税理士に依頼する方法2種類と、費用の相場
税理士に依頼する方法は大きく分けて2種類があります。それぞれの詳細と、費用の相場を見ていきましょう。
顧問契約する
毎月1回や、3カ月に1回など、定期的に税理士と相談したい場合には「顧問契約」を結びます。
相談をして会計上のアドバイスをもらうだけでなく、帳簿の作成などの「記帳」を代行してもらうことも可能です。
顧問契約料の目安は月あたり1万~3万円ですが、売上が大きく取引回数が多いネットショップほど、料金が高くなる傾向です。
確定申告のみを依頼する
確定申告だけを代行してもらうことも可能です。顧問契約よりも費用を抑えられるのがメリットです。
領収書や請求書、銀行の通帳など必要な書類を用意して、確定申告に必要な計算や書類の作成を「丸投げ」することもできます。
費用は売上金額や取引回数によりますが、ネットショップの場合は確定申告1回あたり10万~20万円ほどが目安。
依頼するタイミングは、確定申告の期限が近いギリギリではなく、できるだけ早めに連絡しておくことが重要です。
確定申告の期間は通常翌年2月16日~3月15日ですが、ギリギリだと「手が空いている税理士」が減ってしまいます。「すでにギリギリ!」という場合には、後述する「税理士紹介サービス」を使ってみましょう。
ネットショップ・ECサイトに強い税理士の探し方
税理士ごとに「得意な分野」が異なります。せっかく依頼するなら、ネットショップ・ECサイト運営に詳しい税理士に依頼したいところです。どうすればそのような税理士が見つかるのでしょうか。主な探し方を3つ紹介します。
税理士紹介サービスの利用
おすすめの方法は、無料の「税理士紹介サービス」の利用です。
メールや電話で問い合わせると、コーディネーターが状況を聞き出します。「ネットショップに詳しい人を紹介してください」などの要望を伝えることで、ぴったりの税理士を紹介してくれるサービスです。
税理士紹介サービスは税理士側からお金をもらって利益を得ているため、依頼する側は「無料」で利用できます。
主な税理士紹介サービスは以下のとおり。
税理士ドットコム
「利用者実績No.1」をうたう税理士紹介サービス大手です。ECサイト運営に詳しい税理士も多く在籍。コーディネーターへの無料相談はもちろん、サイト上で「自分で探す」ことも可能で、業種・依頼内容・エリアなどの条件で絞込みながら、希望の税理士を検索できます。
税理士紹介エージェント
こちらも大手の税理士紹介サービスです。サイト上での検索はできませんが、コーディネーターと相談したうえで、税理士の紹介を受けられます。法人設立を得意とする税理士も多く登録しているサイトです。
会計ソフトのアドバイザーを利用
会計ソフトに「税理士紹介サービス」が付属していることがあるので、それを利用するのも一つの手です。
利用している会計ソフトの操作に精通している税理士を紹介してもらえる点がメリット。税理士紹介サービスのある会計ソフトとしては、以下の2つが挙げられます。
freee(フリー)
freeeはインストールが不要なクラウド型の会計ソフトです。無料の税理士紹介サービスもあり、「認定アドバイザー」として登録されたfreeeに詳しい税理士や公認会計士、社労士の紹介を受けられます。
MF(マネーフォワード)クラウド
MFクラウドも、人気の高いクラウド型の会計ソフトです。無料の「MFクラウドパートナーの紹介サービス」を利用することで、税理士・社労士の紹介を受けられます。
知人の紹介・自力でネット検索
「紹介サービスを使うのは気が引ける」という場合、知人・友人からネットショップ・ECサイトに詳しい税理士の情報を得るという方法もあります。
同じようにネットショップを運営している友人や、会社経営をしている知り合いなど、「良い税理士を知ってそうな人」の心当たりをあたってみましょう。
また自力でネット検索をして、税理士のホームページやブログを探すという手もあります。ブログに「ネットショップ・ECサイト運営ならおまかせ!」などの記載がある税理士を自力で探すわけです。
まとめ
ネットショップは業種的に帳簿の作成や確定申告の手間がかかります。知識のある人なら自力でも可能ですが、できるだけ本業に集中するために税理士を利用するのも一つの手です。
ネットショップ・ECサイトの運営に詳しい税理士を探すには、無料の税理士紹介サービスがおすすめ。会計ソフトに付属する税理士紹介サービスも便利です。