ネットショップ運営におすすめの会計ソフトは?選び方から解説

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ネットショップを運営すると、「会計ソフト」が必要になってきます。会計ソフトごとに「連携できるサービス」に違いがあるので、運営しているネットショップに合ったものを選ぶことが重要です。どの会計ソフトを選べばよいのでしょうか。会計ソフトの選び方と、主な機能、おすすめの会計ソフト2つを紹介します。

ネットショップ運営に会計ソフトは必要?

そもそもネットショップ運営に会計ソフトは必要なのでしょうか。エクセルなどで済ませることはできないのでしょうか。何のために会計ソフトが必要になることがあるのか、3つのポイントを紹介します。

確定申告を楽にするため

確定申告の際、会計ソフトがあるとかなり楽です。

エクセルなどの表計算ソフトでも代用できますが、簿記の専門知識が必要で、作業にも時間がかかります。ネットショップでは計算する項目が多くなりやすいので、会計ソフトを使わないと、かなりの時間を割くことになりかねません。

会計ソフトを使えば、確定申告に必要な多くの作業を自動化でき、大幅な手間の削減になります。

副業でも確定申告は必要?
副業のネットショップでも、所得が20万円を超えると確定申告をする必要があります。基準は「売上」ではなく、売上の合計から仕入れ費用や手数料などの経費を差し引いた利益です。

ネットショップの確定申告は、売上いくらから必要?やり方も詳しく解説

帳簿の作成・保管を楽にするため

帳簿」を作る際にも、会計ソフトが活躍します。

帳簿とは「仕訳帳」などの会計書類。確定申告の際に提出はしませんが、事業所得として申告する場合には保管が義務付けられています。

ネットショップの場合、毎月少しずつ売れるだけでも帳簿の内容が多くなってしまうため、作成に手間がかかります。これも会計ソフトなら必要事項を入力するだけでほとんど自動で作成可能です。

従来、帳簿は紙で作成されていましたが、「電子帳簿保存法に対応した会計ソフト」なら、帳簿を電子データとして保存OK。紙に印刷したり、ファイリングしたりなどの手間が省けます。

e-Taxを利用するため

会計ソフトを使うと、e-Taxも楽に完了できます。

e-Taxとは、「国税電子申告・納税システム」のことで、オンラインで確定申告できる仕組みのこと。

従来どおり「紙」で確定申告してもOKですが、e-Taxにすると「青色申告特別控除」の金額が増え、節税になるというメリットがあります。

ネットショップの場合、節税のために青色申告にするケースが多いため、e-Taxのやり方を覚えておくことが重要です。

国税庁のサイトからもできますが、操作や登録が複雑です。会計ソフトならスマホを使って簡単にe-Taxが利用できます。

電子帳簿保存法に対応するため

電子帳簿保存法への対応も、会計ソフトがあると簡単です。

2022年1月から電子帳簿保存法が改正され、「電子取引」の明細をプリンターで印刷して保存することがNGとなりました。

ネットショップの場合、商品をネットで仕入れるなどの「電子取引」が多いため、レシートや取引明細などの「PDF保存をどうするか」が大きな課題です。

クラウド型の会計ソフトなら必要な機能が自動的に追加され、法改正にすぐ対応してくれます。PDFの保存・管理機能もあるので便利です。

会計ソフトのメリットは?ネットショップの場合

ネットショップ運営に会計ソフトを導入することには、以下の3つのメリットがあります。

売上データを取り込める

ネットショップと連携できる会計ソフト」なら、売上のデータを自動的に取り込めます。

Amazon や楽天市場などの「通販サイト」に出店するタイプのネットショップはもちろん、BASEなどの「ネットショップ作成サービス」とも連携できる会計ソフトがあり、売上データを取り込むことが可能。

売上の金額や明細を一つ一つ手入力する手間が省けて、かなり便利です。

商品仕入れや経費の明細を取り込める

クレジットカードや電子マネーの「明細を取り込める会計ソフト」を使えば、商品の「仕入」や「経費」の支払い明細も取り込みできます。

ネットショップの確定申告では、仕入や経費の「合計」を集計しなければなりません。合計だけでなく、帳簿に「詳細」を詳しく記載する必要もあります。

これも一つ一つ手入力していたら大変な手間です。会計ソフトを使うことで、確定申告の手間が大幅にカットできます。

銀行の明細を取り込める

クラウド型の会計ソフトは、「銀行口座の取引明細」も自動的に取得できます。

帳簿を作るには、銀行の入出金について詳しく記載しなければなりません。ネットショップ運営で使う口座について、プライベートの入出金を含めて全部を記載するのが基本です。

その作業も、銀行口座の取引明細を自動取得できる会計ソフトを使えば、帳簿の作成がかなり楽になります。

ネットショップ用の会計ソフトを選ぶ際のチェックポイント

ネットショップ用の会計ソフトを選ぶ際、「特にチェックすべき機能」があります。ネットショップに必要な機能として、以下の3つのポイントに注目して選びましょう。

クラウド型かインストール型か

会計ソフトには「クラウド型」と「インストール型」の2種類があります。ネットショップ用の会計ソフトには「クラウド型」がおすすめです。

クラウド型」はパソコンへのインストールが不要で、ブラウザを使って操作できる会計ソフト。ネットショップの売上データを取り込めるなど、自動連携の機能があるのはこちらのタイプです。

インストール型」は、昔からあるパソコンにインストールするタイプの会計ソフト。インターネットに接続しなくても使えるというメリットがありますが、ネットショップとの連携がしにくい点がデメリットです。

会計ソフトに限らず、今では多くのソフトがインターネット上で動作するクラウド型に移行しています。ネットショップの運営でも、最新技術を搭載したクラウド型の会計ソフトがおすすめです。

自分のネットショップと連携できるか

自分の運営するネットショップと会計ソフトが連携できるかどうかをチェックしましょう。

これからネットショップを作る予定なら、「会計ソフトと連携できるサービスでネットショップを作る」というパターンもありでしょう。

会計ソフトによって、自動連携できるサービスの種類が異なります。会計ソフトごとに「どのネットショップと連携できるか」について詳しくはこちら

PDFデータの保存・管理機能があるか

PDFデータを保存して管理する機能があるかどうかは、ネットショップにとっては特に重要です。

ネットショップでは、売上や仕入などのPDF明細を、電子帳簿保存法に沿って保存・管理する必要があります。

クラウド型の会計ソフトなら、クラウド上にPDF明細を保存し、取引日・取引先名・金額などを検索できるよう管理する機能があります。

電子帳簿保存法に対応した形で保存できるので安心です。

消費税の確定申告に対応しているか

消費税の確定申告をする場合には、会計ソフトが対応しているかどうかチェックしましょう。

売上が少ないネットショップは消費税の申告義務がないことが多いですが、売上が1,000万円を超えた年度の2年後から、通常は申告義務が発生します。(参照:【消費税及び地方消費税の申告等】|国税庁

また海外向けのネットショップや、eBay輸出をした場合も、「消費税の還付」を受けるために消費税の確定申告をするのが一般的です。

会計ソフトによっては、消費税の確定申告に非対応のことがあるので注意してください。

ネットショップ運営におすすめの会計ソフト2選

ネットショップと連携できる、クラウド型の会計ソフトを2つ紹介します。

いずれも初期費用無料で「月額料金」のみで利用できますが、1年間ずっと契約しなくても、「確定申告の時だけ」契約するというのもありです。

解約してもアカウントを消さなければデータは消えません。アカウントだけ作っておき、普段は無料プランのままにして、確定申告のシーズンになったら有料プランに変更。申告が終わったらまた無料プランへ…という使い方もOKです。

freee(フリー)

月額料金(税抜) 1,180円~
ネットショップとの連携 Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピング、BASE、カラーミーショップ、Shopify、eBay(PayPal)など
PDFデータの保存・管理
消費税の確定申告

人気の高いクラウド会計ソフトです。Amazonなどの通販サイトや、BASEなど主要なネットショップ作成サービスと連携できます。eBayについては、PayPal経由で売上データの明細を取り込み可能です。

ファイルボックス」という機能を使うと、PDFの領収書や請求書を保存・管理できます。もちろん電子帳簿保存法対応です。

消費税の確定申告の書類も作成OK。消費税を含めe-Taxにも対応しています。

マネーフォワードクラウド

月額料金(税抜) 980円~
ネットショップとの連携 Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピング、BASE、カラーミーショップ、Shopify、eBay(PayPal)など
PDFデータの保存・管理
消費税の確定申告 △(集計のみ)

こちらもfreeeと並んで人気の高いクラウド型の会計ソフト。対応できるショップの数は、freeeとほぼ同じです。

電子帳簿保存法対応した「クラウドBox」という機能で、PDF明細の保存・管理が可能。

ただしこちらは消費税の「集計」しかできず、申告書類の作成はできません。所得税のみならe-Taxでの申告ができます。

freeeより費用を安くできるため、消費税の申告をする予定がなく、連携サービスに問題がなければこちらがおすすめ。ただし「使い勝手・操作性」などが異なるので、無料プランで両方使ってみてから選ぶというのもありでしょう。

会計ソフトを使うのも面倒!という場合

さらに手間を省きたい!という場合、税理士に丸投げするという手もあります。

会計ソフトを使えば、ある程度楽になりますが、確定申告の書類の作り方や入力方法などについて、ある程度の勉強は必要です。

税理士に依頼すれば、調べる手間を省き、「自己流」で入力することによる間違いを回避することにもなります。ネットショップは会計ソフトに入力する項目も多くなりやすく、税金関係のことが複雑になりがちです。専門家のサポートがあれば、そのような手間や不安を解消できます。

依頼先を探す際は「ネットショップに詳しい税理士」を探すようにしましょう。

自力で探すのが難しい場合は、税理士紹介サービスを利用するのがおすすめ。紹介してもらう側は無料で、全国の税理士からピッタリの人材を紹介してもらえます。

ネットショップ・ECサイトに詳しい税理士の探し方。依頼のメリットと費用相場

まとめ

ネットショップ運営にはクラウド型の会計ソフトがおすすめ。主な2種類を紹介しましたが、どちらを選ぶかは、連携できるネットショップの種類や、費用などを比較して選びましょう。

「会計ソフトの使い方が分かるかどうか不安」「使い方を覚えるのも面倒」という場合は、税理士に丸投げするという手もあります。

便利なソフトやサービスを利用して、本来の仕事に使う時間を、税金や確定申告のために奪われることがないようにしましょう。