当サイトではアフィリエイト広告を使用しています。
フリマアプリで少しの収入があっただけでも確定申告は必要なのでしょうか?どのような場合に必要になるのか、条件を解説します。確定申告する場合に、どのような計算や手続きが必要なのかも確認しましょう。手続きを楽にする方法も紹介します。
フリマアプリで確定申告は必要?
一定の条件を満たせば、フリマアプリでの収入を確定申告する必要はありません。その条件について、以下に解説します。
一次的な「不用品の処分」に該当すれば不要(例外あり)
フリマアプリでの販売が、一次的な「不用品の処分」に該当すれば「譲渡所得」となり、確定申告が不要になることがあります。
つまり「副業でお金を稼ぐため」にフリマアプリを利用しているのでははく、単に「不用品を処分するため」に利用しただけなら、確定申告が必要ないということです。
譲渡所得のうち「生活用動産の譲渡による所得」は所得税が課税されないとしているためです。
ここでいう「生活用動産」とは、「家具、じゅう器、通勤用の自動車、衣服などの生活に通常必要な動産」と定義されています。ただし「貴金属や宝石、書画、骨とうなどで、1個又は1組の価額が30万円を超えるもの」については例外で、課税対象。つまり確定申告が必要です。(引用元:No.3105 譲渡所得の対象となる資産と課税方法|国税庁)
20万円以下なら不要
フリマアプリを「副業」に利用していて、一次的な「不用品の処分」に該当しないとしても、フリマアプリによる所得が「20万円以下」なら確定申告は不要です。
フリマアプリの所得とは、売上から手数料や送料、仕入れ費用などの経費を差し引いた収益のこと。
他の副業もある場合は、それも含めて「20万円以下」が、確定申告が必要かどうかの基準です。(参照:確定申告が必要な方|国税庁)
ただし住民税の申告は必要になることがあります。住民税の申告をするには、市区町村への書類提出が必要で、確定申告と同じような手間が必要です。
確定申告をしておけば住民税の申告も同時に完了します。
フリマアプリ収入の確定申告の方法・手順
フリマアプリの収入について確定申告する場合、どのような準備や作業が必要なのでしょうか。必要な集計作業と、書類について解説します。
1年間の売上・手数料・送料・仕入れ費用の集計
まずは「1年間の集計」をしましょう。エクセルなどの表計算ソフトや、会計ソフトを使うと楽にできます。
フリマアプリの場合に集計が必要なのは以下の項目です。
- 売上
- 手数料・送料
- 仕入れ費用
- その他の経費
1年間の「売上」の合計を出します。1年間の売上に加算されるタイミングは「売上が確定したとき」です。
差し引くことのできる「フリマアプリの手数料」や「商品を発送する際にかかった送料」も集計しましょう。
「商品・材料の仕入れ費用」は、仕入れ購入したときではなく「売れたとき」に計上します。つまり、売れていない商品の仕入れ費用は、売れるまでは計上できません。
「その他の経費」として、フリマアプリ販売に使用するPCなどの購入費用やインターネット料金も、一定のルールに沿って計上できます。
(事業所得で申告する場合)帳簿の作成
事業所得で申告する場合は、合計を集計するだけでなく「帳簿」を作成する必要があります。
帳簿とは、取引の詳細を記録した「仕訳帳」や「総勘定元帳」などの会計簿です。確定申告で「提出」はしませんが、事業所得で申告する場合、帳簿を作成して「保管」することが義務付けられています。
フリマアプリを収入を得るために使っている場合は、副業でも「事業所得」にあたる可能性が高いです。事業所得かどうかは、フリマアプリ販売を「繰り返し、継続、かつ、独立して行う」などの判断基準があります。(引用元:No.6109 業者が事業として行うものとは|国税庁)
帳簿の作成は初心者には難しい作業ですが、会計ソフトを使えば簡単です。
明細・請求書などの保管
フリマアプリでの売上の明細、商品仕入れのレシート・購入履歴などの明細も「保管」しておく必要があります。
こちらも確定申告で「提出」はしませんが、保管が義務付けられているためです。
フリマアプリの明細はダウンロードできないことが多いですが、「売上履歴」などの画面を印刷することで保管するのが一般的。
仕入れなどに使った通販サイトでの購入履歴も、印刷して保管します。
売上履歴や購入履歴の画面を印刷するには、「ブラウザの印刷機能」を使います。例えばchromeなら、右上にある3つの点の「メニュー」から、「印刷」を選択することで、表示されているWebページを印刷可能です。プリンターを選択すれば紙に印刷されますが、「PDFに保存」を選べば、電子データとして印刷できます。レシートや明細はPDFとして保管してもOKです。
確定申告書への記入・提出
必要な集計が完了したら「確定申告書」に記入して税務署に提出します。一緒に提出する書類として、以下の書類も必要です。
- 青色申告:青色申告決算書
- 白色申告:収支内訳書
フリマアプリ販売をしていなくても必要な「社会保険料控除証明書」など、「添付書類台紙」に張り付けて提出する書類もいくつかあります。
提出する書類は「確定申告会場」でも作成できますが、自宅で書類を作成して「郵送」するか、会場で「提出するだけ」でもOKです。
できればe-Taxによる提出がおすすめ
e-Taxとは「国税電子申告・納税システム」のことで、インターネットなどを通じて電子データで確定申告するシステム。
e-Taxで申告すると、「青色申告特別控除」の金額が増えたり、添付書類を省略できたりなど、有利なことがいくつかあります。
e-Taxは国税庁のサイトからも利用できますが、対応の会計ソフトからデータ送信して申告することも可能。会計ソフトの方が、国税庁のサイトよりも分かりやすいのでおすすめです。
フリマアプリ収入の確定申告を楽にする方法
フリマアプリ収入の確定申告は、少ししか販売していなくても意外と面倒です。楽にする方法として、以下の2つがあります。
会計ソフトを使う
費用を抑えながら、確定申告を楽にするには会計ソフトがおすすめです。
エクセルなどの表計算ソフトでも可能ですが、簿記の知識が必要で、書類の作成にも手間がかかります。会計ソフトなら簿記の詳しい知識が不要で、書類の作成もほとんど自動で完了するので、エクセルより楽です。
フリマアプリにおすすめの会計ソフトを2つ、以下に紹介します。
freee(フリー)
月額料金(税抜) | 1,180円~ |
銀行口座との連携 | PayPay銀行、三井住友、ゆうちょ銀行など多数 |
e-Tax 対応 | 〇 |
freeeは、オンライン上で操作できる「クラウド型」の会計ソフトです。
銀行やクレジットカードの明細データを「自動取得」する機能があり、確定申告に必要な集計作業が一気に楽になります。
Amazonや楽天市場などの通販サイトの購入履歴も取得できるので、フリマアプリで販売した商品の「材料仕入れ」や「経費」の支払い情報を取り込むのも簡単です。
取り込んだデータをもとに、自動計算で確定申告書や帳簿の作成ができます。フリマアプリの売上データ取得は2021年12月時点で非対応ですが、手入力よりは簡単です。
e-Taxにも対応しているので、フリマアプリの確定申告を楽にするために利用できます。
マネーフォワードクラウド確定申告
月額料金(税抜) | 980円~ |
銀行口座との連携 | PayPay銀行、三井住友、ゆうちょ銀行など多数 |
e-Tax 対応 | 〇 |
マネーフォワードクラウド確定申告は、freeeと同様の機能があるクラウド型会計ソフトです。
データ連携や確定申告書の作成など基本的な機能は同じですが、連携できるサービスの種類が微妙に異なります。フリマアプリと連携できないという点は共通です。
「料金」や「連携したいサービス」の有無、「操作しやすさ」などで選ぶとよいでしょう。
税理士に丸投げ
確定申告に手間をかけるのが嫌なら、税理士に「丸なげ」してしまうのも一つの手です。
税理士は「確定申告だけ」の依頼も受け付けてくれるのが一般的。毎月相談する「顧問契約」をすると割高ですが、確定申告だけなら費用を抑えられます。副業として本格的にフリマアプリを利用している人など、「販売した回数」が多い人などにおすすめです。
「フリマアプリに詳しい税理士」を探すには、税理士紹介サービスを利用するのがおすすめ。電話やメールで相談すると、希望する条件に合った税理士を無料で紹介してくれます。
まとめ
フリマアプリを「不用品の処分」ではなく、副業などお金を稼ぐために使っている場合で、1年間の収入が「20万円」を超えるなら確定申告が必要です。
会計ソフトを使えば、安いコストで楽に確定申告を済ませることができます。もっと手間を削減したいなら税理士に丸投げするのもおすすめです。
余計な手間を省きつつ、必要な手続きを済ませてしまいましょう。