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Amazon では、個人でも商品を販売できる「Amazon出品サービス」があります。販売の仕組みや、かかる費用、リスクやデメリット、稼ぐコツについて確認しましょう。販売する商品を「どのように仕入れればよいのか」という点も解説しています。
「Amazon で販売する」ってどういうこと?
Amazon で商品を販売するとはどういうことなのか、まずは基本的な仕組みを押さえておきましょう。
「Amazon出品サービス」を利用して販売する
Amazon では、だれでも商品を出品できる「Amazon出品サービス」(Amazonマーケットプレイス)と呼ばれる仕組みがあります。
通常の Amazon の通販サイト上で、他の商品と並べて自社の商品を販売できるサービスです。
すでに Amazon で販売されている商品なら、商品情報や説明を入力しなくても、簡単に出品できます。ただし中古品の場合には、個別に状態の入力が必要です。
Amazon未発売の商品や、オリジナル商品も、Amazonに申請して登録されれば出品できます。
Amazon に在庫管理・発送を代行してもらえる
出品者向けの「FBA」というサービスを利用すれば、Amazon に在庫管理・発送を代行してもらえます。
FBAとは、「フルフィルメント by Amazon」の略で、Amazon出品サービスの利用者向けに提供されている在庫管理・発送の代行サービスです。
Amazonフルフィルメントセンターと呼ばれる倉庫に、自社の出品する商品を送っておくことで、在庫を管理してくれます。
その商品が売れたら、Amazonフルフィルメントセンターから直接発送してくれるので、こちらは発送作業をする必要がありません。
費用は商品ごとに、在庫を保管するための手数料と、発送手数料がかかります。FBAの手数料を節約したい場合には、自分で在庫管理・発送をすることも可能です。
設定すれば、日本の倉庫から海外への発送も代行してくれます。
海外の Amazon を利用する手もある
海外の Amazon に登録すれば、海外のユーザーに商品を販売することも可能です。
Amazon は、日本向けのサイト「amazon.co.jp」以外にも、アメリカ向けの「amazon.com」や、イギリス向けの「amazon.co.uk」があります。他の国の Amazon で出品するには、基本的に各国のサイトでアカウント登録をする必要があります。
前述の「FBAの海外発送サービス」は、あくまでも「amazon.co.jp」で購入したユーザーが、海外に発送してほしいと思った場合に限ります。例えば、アメリカのユーザーが、わざわざ日本の Amazon にアクセスして購入し、自宅に送ってほしいと思う場合などです。つまり限られた場面にしか対応できません。
海外の Amazon にも出品者として登録しておけば、海外の Amazon のサイトを利用するユーザー向けの販売ができるので、販売チャンスが拡大します。
日本の住所と名前でも登録可能で、日本のAmazonで使っているのと同じメールアドレスとパスワードを利用可能です。
自分で海外発送の作業をしてもOKですが、海外の Amazon でも FBA が利用できます。ただし倉庫は当然ながら海外にあるので、FBA 倉庫に商品を送る際には、海外発送の手続きが必要です。
海外 Amazon での販売について詳しくは、以下の記事にまとめています。
【リスクも解説】Amazon輸出とは?どういうビジネスなのか
Amazon での販売に必要なコスト一覧
Amazonで商品を販売するために費用には、以下の5種類があります。
- 出品プラン費用
- 販売手数料
- FBA発送手数料(送料)
- FBA在庫保管手数料
- 広告・宣伝費
それぞれ詳しく見ていきましょう。
出品プラン費用
「小口出品」と「大口出品」の2つのプランがあります。固定費なしのプランと、ありのプランの2種類です。
小口出品 | 月額固定費無料 + 1商品あたり100円 |
大口出品 | 月額固定費 4,900円 |
どちらを選ぶべきかの目安としては、「毎月49点以上商品を販売するかどうか」が一つの目安です。
つまり小口出品でかかる「1商品あたり100円」が1カ月で49回発生すると、大口出品と同じ「4,900円」になるということですね。50回目以降は、小口出品の方が高くなって損になります。
販売手数料
上記の手数料とは別に、「カテゴリー販売手数料」と呼ばれる費用がかかります。
商品カテゴリーによって違いますが、売り上げから8~15%程度の手数料が、さらに引かれるイメージです。公式ヘルプに、販売手数料のシミュレーターがあるので使ってみてください。
FBA 発送手数料(送料)
FBA を利用する場合、Amazon に送料を支払います。
通常の宅配サービスと同じように、サイズごとに異なる料金設定です。多くの場合、ゆうパックやヤマトなどの送料よりも安く済みます。
ただし最初に商品を FBA 倉庫に納品する際の送料が別途必要です。FBA倉庫への納品の際に利用する宅配サービスは、自分で自由に選ぶことになります。
どの業者が安いかはエリアによりますが、できるだけ FBA納品の回数を減らすなどの工夫をして、送料を節約できます。
FBA在庫保管手数料
FBA倉庫に商品を保管すると、1日ごとに「在庫保管手数料」ととして固定費用が発生します。
サイズと商品ジャンル、保管時期によって手数料が異なりますが、1日あたり「約5~10円」が目安です。この金額が、商品1個ごとにかかります。
広告・宣伝費
Amazon には、出品サービスを利用する人向けの広告配信サービス「Amazon 広告」があります。
Amazon 広告で利用できる機能は、以下の4種類です。
- スポンサープロダクト広告
- スポンサーブランド広告
- スポンサーディスプレイ広告
- ストア
「スポンサープロダクト広告」と「スポンサーブランド広告」は、Amazonのサイト上で配信される広告ですが、「スポンサーディスプレイ広告」は、Amazon以外のさまざまな場所に表示される「ディスプレイ広告」として配信できる広告です。
費用はクリック課金制(CPC)で、広告がクリックされた回数に応じて広告費が発生します。クリック単価は、一般的なWeb広告と同じように「入札制」で、高い金額の入札者の広告が優先的に表示される仕組みです。
「ストア」は Amazon 内に作れるストアページのことで、ショップのホームページのようにして集客に活用できます。費用は無料です。
販売する商品を仕入れるには?
副業としての Amazon というと「転売」や「せどり」のイメージが強いかもしれませんが、仕入れ方法は他にもあります。むしろ Amazon では転売・せどり以外の仕入れ方法がスタンダードだといえるでしょう。主な仕入れ方法を4つ紹介します。
卸業者・卸サイトを利用する
手軽な方法の一つは「卸業者」「卸サイト」を利用して商品を仕入れることです。
卸業者とは、メーカーとショップをつなぐ仲介役をしてくれる業者のこと。卸業者からネットを通じて商品を購入できる「卸サイト」がいくつかあります。
個人でも、小ロットからでも利用できる卸サイトがたくさんあるので、チェックしてみましょう。
メーカーと契約する
卸業者を通さず、「直接」メーカーと契約するという方法もあります。
メーカーにメールや電話で連絡して交渉し、「卸契約」を結ぶという方法です。メーカーによっては個人でも対応してもらえることがあります。
卸業者を通すよりも「最低ロット数」が大きくなる傾向がありますが、業者を通さない分、安く仕入れやすいことがメリットです。
契約してくれるメーカーを探す手間や営業スキルが求められますが、小売ショップとしての本来の仕入れ方だといえます。
オリジナル商品を製造する
自社の商品を開発して販売することも検討してみましょう。
オリジナルグッズや商品を気軽に作れるサービスを利用すれば、特別なノウハウや、高額な初期投資が無くても、商品を製造できます。
スマホケースやトートバッグ、アクセサリなどを気軽に作れるサービスがいくつかあるので、チェックしてみましょう。サービスの具体例は、以下の記事にまとめています。
オリジナルグッズ作成サイト一覧|無在庫OKから本格向けまで15社を分類まとめ
転売・せどり
転売・せどりとは、正式な卸として仕入れるのではなく、一般向消費者けの通販サイトや実店舗などで購入したものを販売することです。中古品の販売も、これに該当します。
仕入れ方法として転売を選ぶ場合、規約違反やマナー違反にならないように注意すべきです。特に「新品」を転売する場合には注意が必要です。その点は次の項目で詳しく解説しています。
Amazon 販売のリスク・デメリット
Amazon で商品を販売するにあたって、知っておくべき注意点を2つ紹介します。
転売・せどりは要注意
商品を仕入れる方法として「転売・せどり」を考えている場合、Amazon の規約違反にならないよう注意が必要です。
例えば家電など「メーカー保証」のある商品は、転売だと購入者への保証期間が正しく適用されなくなってしまうので、新品としての出品はできません。規約上、明確に禁止されています。
規約だけでなく、迷惑行為や、マナー違反にならないように注意することも重要です。せどりについて詳しくは、以下の記事で解説しています。
中古品はジャンルをよく選ぶ
Amazon では中古品も販売できますが、オークション・フリマアプリと同じように考えることは危険です。
Amazon に適したジャンルと、そうでないジャンルがあることを把握しておきましょう。
オークション・フリマアプリとは異なり、Amazon は「価格交渉がしづらい」という点がデメリット。コンディションについて確認するためのやり取りがしにくいので、返品やクレームにつながるリスクが高くなります。
ユーザーがコンディションを気にするような商品ジャンルは不利ということです。
Amazonで中古品を販売するなら、本やCDなど、コンディションを気にされる傾向が低く、「読めればいい」「使えればいい」というユーザーが多いジャンルがおすすめ。もともと本の通販サイトとしてスタートしたAmazonは、中古本を販売するには適した仕様になっているわけです。
Amazon販売は難しい?稼ぐための2つの条件
Amazon で商品を順調に売るためには、必須ともいえる2つの条件があります。
最安値であること
ライバル店と比較して「最安値であること」が、Amazon で売れるためには必須です。
Amazon では、同じ商品を販売している人は自動的に同じ商品ページ上に表示され、安い順に並べられてしまうからです。2位以下のショップは、ほとんど購入されません。
最安値にするためには、安く仕入れることはもちろん「ライバルが少ないこと」の方が重要です。できるだけ他の販売者が出品していない商品、Amazonでは未発売の商品などを狙いましょう。この点で「オリジナル商品」は大きな強みになるといえます。
Amazonではニッチ戦略が重要ということです。
Amazon本体が販売していない商品であること
Amazon 本体が販売している商品は避けることも、売れるための必須条件です。
Amazon は楽天市場やフリマアプリとは異なり、「Amazon 本体が商品を売るための場所である」という点を忘れないようにしましょう。
Amazon 本体が販売している商品とは。「販売元:Amazon.co.jp」と記載のある商品のことです。
Amazon 本体が販売しているものを出品しても、自動的に価格調整され、Amazon の商品が最安値に調整されることがあります。
また多くの人は「Amazon 本体の商品の方が信頼できる」と考えて、そっちを選びやすいという点も考慮すべきでしょう。
いずれにしても「Amazonの邪魔をしないこと」が、Amazon 販売を成功させるための前提だといえます。
確定申告の準備もしておく
Amazon で商品を販売すると、利益額によっては確定申告が必要です。
申告の期限が近づいてから焦らないよう、事前に準備しておきましょう。
確定申告が必要になる利益の目安は、年間「20万円」です。これ以上の利益が発生した場合、副業かどうかは関係なく、確定申告をしなければなりません。
物販系の確定申告は、売上金額と仕入れ費用などの経費を細かく計算する必要があり、多くの手間がかかります。それは Amazon 販売でも同じです。
ただし Amazon販売者に適した会計ソフトを使うことで、その手間を大幅に削減できます。おすすめの会計ソフトについて詳しくは、以下の記事を参照してください。
Amazon出品者に適した会計ソフトはどれ?そもそも必要かどうかも確認
まとめ
Amazon は、だれでも気軽に出品できるプラットフォームです。スムーズに稼ぐためには「ライバルが少ない商品」「Amazon本体が販売していない商品」を狙う必要があります。
一時期流行した「Amazon転売」は、消えたわけではないにしても、今は下火になっているといえるでしょう。当然の流れではありますが、これからは「真っ当な仕入れ方法」で「真っ当なショップ」としてAmazon販売をしていく時代だといえます。