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スマホケースやTシャツなどの「オリジナルグッズ」を販売して収入を得ている人が多くいます。個人や副業などの「小規模なショップ」でも、確定申告は必要なのでしょうか。どのぐらい売上があると必要なのか、その基準と、確定申告の方法を解説。「確定申告を楽に済ませる方法」も紹介します。
オリジナルグッズを販売すると「確定申告」は必要?
副業としてオリジナルグッズを販売して少しの収入を得ただけでも、確定申告は必要なのでしょうか。
会社員やアルバイトなどで「給与所得」がある場合、オリジナルグッズ販売による「所得」が年間20万円を超えると必要です。(根拠:確定申告が必要な方|国税庁)
オリジナルグッズ販売の「所得」とは、1年間の「売上合計」から手数料や仕入れ費用などの「経費」を差し引いた収益額のこと。他にも副業がある場合は、その分も合計した所得が基準です。
「住民税の申告」は必要
確定申告をしない場合、別途「住民税の申告」が必要であることに注意しましょう。
20万円以下などの条件があてはまる「確定申告」とは「所得税の申告」のこと。「住民税の申告」とは別です。
通常、確定申告をすると自動的に住民税の申告も完了するため、別途「住民税の申告」をする必要はありません。オリジナルグッズ販売の所得が20万円以下の場合など、確定申告をしない場合には、別途「住民税の申告」の手続きが必要です。
住民税の申告をする先は、税務署ではなく「市区町村」です。確定申告と同じように、申告書と控除証明書などの添付書類を提出します。
確定申告の方法|オリジナルグッズ販売の場合
確定申告の手順は、基本的にどの業種でも同じですが、オリジナルグッズ販売の場合に注意が必要な点を中心に見ていきましょう。
主に以下の5つの手順が必要です。
1. 事前に税務署への届出(必要な場合のみ)
まずは「事前の届出」です。届出をしなくても確定申告はできますが、オリジナルグッズ販売では、税務署で以下の手続きをしておいた方がよい場合があります。
「開業届」と「青色申告承認申請書」は、青色申告をするために必要な届出です。青色申告とは、自営業者(個人事業主)向けの確定申告の一種で、もう一つの「白色申告」よりもランクが上のタイプ。青色申告の方が税額控除が大きいなどのメリットがあります。
「消費税課税事業者選択届出」は、オリジナルグッズを海外向けに販売する場合に、しておいた方がよい届出です。この届出をすることで、「消費税の還付」を受けられるようになります。
2. 「帳簿」の作成
「帳簿」とは、取引の内容を記録する「仕訳帳」などの会計簿のことです。
確定申告で提出はしませんが、白色、もしくは青色申告をする場合には作成して保管しておくことが義務付けられています。オリジナルグッズ販売では、帳簿に記載する項目が多くなりやすいため、作るのに手間がかかることがあります。
エクセルなどの表計算ソフトで作ることも可能ですが、それには簿記の知識が必要です。帳簿作成の機能がある会計ソフトを使えば、簡単な入力で帳簿を作成でき、そのまま「売上と経費の集計」まで自動計算してくれます。
3. レシート・領収書・取引明細の保管
オリジナルグッズ販売に関係する入や販売の「事実を証明する」ための領収書や明細も保管する必要があります。例えば以下です。
- 経費の支払い明細
- 商品仕入れのレシート・領収書
- 売上の明細
オンライン取引の場合、売上の明細や購入明細などは、紙の領収書やレシートがないのが一般的。「売上明細」などの画面でしか確認できないこともあります。
その場合は、その画面をPDFなどの電子データとして保存します。その際、「電子帳簿保存法」に沿った方法で保存しなければなりません。
電子帳簿保存法に対応したクラウド型の会計ソフトを使うと、PDFの管理・保存が楽にできます。
4. 売上と経費の集計
オリジナルグッズ販売によって得た「売上金」について、「1年間の合計」を集計します。
ネットショップの売上データを自動的に取り込める会計ソフトを使うと、この集計作業もかなり楽です。
また1年間の「経費」も集計しましょう。オリジナルグッズ販売で経費にできる項目としては、以下が考えられます。
- オリジナルグッズの原価
- 仕入れにかかった送料
- ネットショップの販売手数料
- パソコンの購入費
- インターネット代
パソコンの購入費については、「減価償却」のルールに沿って集計する必要があります。インターネット代は、「プライベート用に使っている時間の割合」などを参考に計算し、「按分」しなければならない点にも注意しましょう。
5. 「確定申告書」の作成・提出
集計と帳簿の作成が終われば、あとは確定申告書に必要事項を記入して税務署に提出するだけです。
紙の書類で申告する場合には、確定申告の会場に持ち込んで「提出」するか、「郵送」します。
電子データで送信する「e-Tax」もOK。紙で申告するよりも税金を安くできることがあります。e-Taxは国税庁のサイトからでもOKですが、e-Tax対応の会計ソフトを使った方が簡単なのでおすすめです。
オリジナルグッズ販売の確定申告を簡単に済ませる方法
上記のとおり、オリジナルグッズ販売の確定申告は、必要な集計作業が多くて手間がかかるものです。本業があると、そこまで手が回らないということもあるでしょう。確定申告をできるだけ楽に、短時間で済ませる方法を2つ紹介します。
クラウド型の会計ソフトを使う
会計ソフトがあると、確定申告の手間を大幅にカットできます。
特に「クラウド型」の会計ソフトなら、売上データや銀行口座との自動連携ができ、帳簿を作る作業の多くが自動化できます。
確定申告書の作成も自動的に完了し、そのデータを使ってe-Taxによる申告も可能です。電子帳簿保存法に対応したソフトなら、レシートや明細のPDF管理にも使えます。
オリジナルグッズ販売に適した会計ソフトについて詳しくは以下の記事を参照してください。
オリジナルグッズ販売におすすめの会計ソフト2選!副業でも必要?
オリジナルグッズ販売に詳しい税理士に丸投げする
税理士に依頼して、確定申告の作業を代行してもらうこともできます。
面倒な帳簿の作成や、確定申告の手続きを「丸投げ」してもOK。「確定申告だけ」を依頼する契約なら、費用を抑えることも可能です。
どの税理士に依頼するかを選ぶ際は、できるだけ「オリジナルグッズ販売やネットショップ運営に詳しい税理士」を探しましょう。
無料の「税理士紹介サービス」を使えば、税理士の特徴を詳しく指定して、全国からぴったりの人材を探してもらえます。詳しくは以下の記事を参照してください。
ネットショップ・ECサイトに詳しい税理士の探し方。依頼のメリットと費用相場
まとめ
副業のオリジナルグッズを販売で、「年間20万円」を超える所得を得た場合には、確定申告が必要です。オリジナルグッズ販売の確定申告は、帳簿の内容が多くなりやすく、手間がかかります。クラウド型の会計ソフトや、税理士紹介サービスなどを利用して、できるだけ簡単に済ませる工夫をしましょう。